社会主義国家の女性のほうがセックスをより楽しんだ理由(終)

Why Women Had Better Sex Under Socialism - The New York Timesより

 

不幸にも旧ワルシャワ条約機構の国で実施された女性解放の成果は今日ではほとんど見ることはない。Durchevaさんの成人した娘とその妹Gruberさんは共産政権がかつては対応してくれていたような問題に今苦しんでいる。

「かつての政府は自由を与えてくれてました。」とDurchevaさんは以前私に言いました。彼女が言ったかつての政府とはブルガリア民共和国のことだ。「でも民主化が奪っていきました。」

Gruberさんのように残酷だった東ドイツ時代に決して幻想を抱いているわけではない。「ただ今ほど状況は悪くなかった。」と思いたいのだ。

なぜなら男女平等を守り抜いたからだ。職場でも家庭でも。そしてベットの上でも。喜んで男女平等を推し進めた。国営機関のポジションを占めた女性共産党員達は帝国主義者と呼ばれていたかもしれない。しかし彼女達が急速に推し進めた解放運動で何百万人もの生活が一変した。その中には現在EUの民主主義の下で母として祖母として暮らす人達もいる。彼女達の政府の関与へのこだわりは私達にとって異様に映るかもしれない。しかし社会の変化(それはすぐに当たり前のことになる)には時には権威からの解放宣言が必要なのである。

社会主義国家の女性のほうがセックスをより楽しんだ理由⑤

Why Women Had Better Sex Under Socialism - The New York Timesより

 

ワルシャワ条約機構の全加盟国において一党独裁は家庭に関する法律の根本的な見直しをもたらしました。共産党員は女性への教育、職業訓練、 雇用の確保に投資を惜しまなかった。国営女性委員会は女子を変わらぬ同胞として受け入れるよう男子に対して再教育を、また国民同胞に対して男尊女卑は社会主義以前から残る古い遺物であると説得を試みたのです。

そうはいっても男女間の賃金の格差や労働場所の分離は続いたし、共産党員は男尊女卑社会を根本的見直すことはなかった。しかし女性達はある程度の自己肯定感を得ることができていた。一体何人の西側諸国の女性がそれを想像できていたであろう。東側の女性はお金のために結婚することもセックスする必要もなかった。これらの国は生活に必要な基本的な支援を実施していた。さらにブルガリアハンガリーチェコスロバキア東ドイツの国々ではシングルマザーや離婚者、未亡人に対しては追加の支援を約束していた。ルーマニアアルバニアスターリン統治下のソ連を除いて旧東側諸国のほとんどが性教育を受ける権利や中絶を選ぶ権利を保証していた。これらは望まない妊娠による社会的コストの減少、母親になる機会費用の減少をもたらした。

西側のフェミニスト達はそれらを渋々ながら認めましたが納得したわけではありませんでした。なぜならこれらは国家社会主義の産物であり女性本人達から起因したことではなかったからです。単に権威から示された女性解放の具現化に過ぎなかったのです。現代の多くのフェミニスト達がその選択を賞賛しています。ただそれらは様々な要因の影響によって生まれた相対主義的なものであったと受け止められています。もはやトップダウンで万人救済論者に男女平等などの価値観を植え付ける政治的な手法の時代ではありません。

 

社会主義国家の女性のほうがセックスをより楽しんだ理由④

Why Women Had Better Sex Under Socialism - The New York Timesより

 

1920年代、中央アジアで女性解放運動に自分達の命を捧げた女性がいました。この運動は過去の慣習からの逸脱を面白く思わない地方の有力者達から激しい抵抗にあいました。時にそれは暴力を伴ったものでした。

1930年代、ソ連スターリンはこれまでの女性解放の流れを引き戻す動きに出た。中絶廃止、核家族化の促進である。しかし第二次世界大戦後の深刻な男性労働者の不足によりソ連以外の共産国家は女性解放に繋がる改革の必要性に迫られた。その中には国家による女性の性に関するリサーチも含まれた。東ヨーロッパのほとんどの女性は西側への旅行や検閲されていない新聞を読むことなどできなかった。しかし科学に基づいた社会主義化は彼女達にいくつかの利益をもたらした。

さかのぼること1952年、チェコスロバキアの性研究者は女性のオーガズムに関する研究を開始した。1961年には完全にそれだけのための会議も開かれました。チェコ共和国のMasaryk大学Katerina Liskova教授に話しを伺いました。「会議では女性の快感の主たる要因として男女平等の重要性があげられました。家事や育児の分担がなければ良いセックスなどありえないとの意見もありました。」

ワルシャワ大学人類学准教授Agnieszka Koscianskaさんはこう言います。「1989年以前の性研究者はセックスを単に体感のものと限定せずセックスの快感に社会的、文化的意味付けすることの重要性を強調しました。」「どんなに最高のテクニックがあろうともストレスにまみれ日々の労働に追われ自分の将来を危惧し経済的な不安を抱える女性を快感に導くことはできない。」これがワークライフバランスに対する国家社会主義からの回答でした。

社会主義国家の女性のほうがセックスをより楽しんだ理由③

Why Women Had Better Sex Under Socialism - The New York Timesより

 

この世代間のギャップは共産主義時代下の女性のほうが満足した生活を送っていたという意見を肯定している。これは当時の政府が女性の解放こそが真の成熟した社会主義国家(彼らは自分達をそうみなしていた)に欠かせないものとだと認識していたことの賜物である。

実際のところ東ヨーロッパ諸国は第二次世界大戦後、急速な工業化を推し進めるために女性の労働力が必要だったという側面もあるが、男女平等という考えは19世紀にアウグスト・ベーベルとフリードリヒ・エンゲルスによって示された。ソ連が始まったまもない頃、ボルシェビキ(ソ連共産党の全身)を引き継いだレーニンとアレキサンドラ・コロンタイは性に関するキャンペーンを実行していった。コロンタイは愛は経済的な要因から独立したものでなければならないと主張した。

ロシアは1917年、女性に選挙権を与えた。これはアメリカよりも3年も前のことであった。ボルシェビキは離婚の合法化し、妊娠、出産、中絶などを個人が決める権利を認めた。ランドリーや食堂などの整備によって家事を社会全体で担っていくことを目指した。そして女性は労働力とみなされ経済的にも男性から切り離された。

社会主義国家の女性のほうがセックスをより楽しんだ理由②

Why Women Had Better Sex Under Socialism - The New York Timesより

 

ブルガリアの女性Ana Durchevaさんに話しを聞いた。私達が2011年に初めてあった時、彼女は65歳。彼女は生後43年間を社会主義下で過ごした。新自由主義ブルガリア人が持つ健康な性生活を育む能力を妨げていると彼女は漏らす。

「ええ、確かにいいことばかりではありませんでした。でも私の人生は限りなくロマンスに溢れていました。離婚したあとも、仕事も給料もありましたから、私は男性を必要としませんでした。楽しみながら人生を過ごしてきました。」

Durchevaさんは長い間シングルマザーとして過ごしてきた。でも彼女は強く主張する。統一前の彼女の人生はストレスにまみれる娘の現在の人生より刺激的だったと。彼女の娘は70年代に生まれた。

2013年にDurchevaさんに聞いた話しです。「娘はいつも仕事、仕事。仕事から帰ると疲れ果てていて彼女の夫と話す気すら起きない。でも平気よ。彼もだから。二人でゾンビのようにテレビの前で座っているだけよ。私が彼女の年齢だった頃はもっと人生を楽しんでいたわ。」

去年、旧東ドイツ圏のJenaという学園都市で最近結婚した30いくつのDaniela Gruberさんと話しました。共産圏で生まれ育った母親に早く子供を産みなさいとプレッシャーを受けているといいます。

「この時代に子どもを持つことがいかに大変なのか母は全く理解してくれません。壁の崩壊前はそれが当たり前のことだったようなので。」Gruberさんは1989年のベルリンの壁崩壊を話題に上げ語ってくれました。「母の時代は幼稚園も託児所もありましたし、育児休暇だって取れました。仕事に復帰することもできます。それに比べて私は日々の仕事に追われ時間もなく子どもを持とうという気にもなれません。」

 

社会主義国家の女性のほうがセックスをより楽しんだ理由①

Why Women Had Better Sex Under Socialism - The New York Timesより

 

我々アメリカ人が社会主義下の東ヨーロッパと聞いて思いつくことは何だろう?渡航の規制?寂れたグレーのコンクリートの風景、何もない店に長い列を作る惨めで疲れ果てた人々、人々を監視するシークレットサービス。概ねこれらは真実だ。しかし我々が持つ社会主義への偏見のせいで、私達が知ることのなかった真実もある。

ある人は 東側諸国の女性が当時の西側諸国にはなかった権利や特権を謳歌したという事実をご存じだろう。国からの教育や職業訓練への支援、全ての女性の労働への参画、育児休暇、無料の育児支援などだ。しかしこれら以外にもう一つ決して表舞台に出ることがなかったものがある。彼女達がよりセックスライフを楽しんだという事実だ。

 統一後のドイツの1990年に実施された東西ドイツを比較した研究結果によると東ドイツの女性はセックスで2倍オーガズムを得ていたということだ。研究者達はこの結果に驚きを隠せなかった。なぜなら彼女達は仕事と家事の両立に苦しんでいたに違いないと考えていたからだ。反対に西側の女性は労働する必要もなく、当時発明された最新の家電で家事に追われる時間も少なかった。しかし蓋を開けてみるとかたやトイレットペーパーの準備に追われる東側の女性に比べセックスの回数は少なかったし、そしてその満足度もとうてい及ばなかった。

鉄のカーテンに隠れて見えなかったこの人生の光景を我々はどう捉えればいいのだろうか。

科学的に実証された抗うつ薬以外の有効的なうつ治療法

TIME August 07, 2017号より

うつ病を発症した多くの人達が抗うつ薬無しで落ち着きを取り戻しています。これから述べる療法は鬱の症状を和らげる効果があることが科学的に証明されました。順に見ていきましょう。

 

・運動

最も自然なうつ病の治療法の一つが運動です。運動により特定の神経伝達物質が増加し、その結果気持ちを改善する効果が期待されます。しかし運動を習慣にすることは容易ではないことは理解しています。特にうつ病患者にとっては。「私の経験上、うつ病患者が一番嫌がることは動くことです。」と、The University of Arizona Center for Integrative Medicine 創設者のAndrew Weil博士。「でも驚異的な効果があります。」

 それに無料です。

 

認知行動療法

一種のトークセラピー。まずネガティヴな思考パターンを変えることにフォーカスします。そして問題の対処方法を学び、新しいアプローチ方を見つけるのです。通常セラピーは10〜20セッションで構成されています。抗うつ薬と同様の効果があるとする研究結果も出ています。

 

・行動活性化療法

うつ病患者は外部との接触を断つ傾向がありますが、行動活性化療法は彼らを元の生活に復帰することを目的としています。その一つは生きる目的を与えてくれる何かを発見する手助けをすることです。それは例えば読書や、ボランティア、単に友人と時間を過ごすことかもしれません。そして気持ちの状態に関わらずこれらの活動を促していきます。近ごろLancet誌で掲載された研究結果によると認知行動療法と同様の効果があるとのことです。費用も認知行動療法より手頃です。なぜならそれに比べ行動活性化療法では療法士の訓練が少なくて済むからです。

 

・マインドフルネス

悲しみや恐怖は思考とイメージによって引き起こされます。「悲しみや恐怖に拘泥しそこから抜け出す方法を知らなければ絶望的です。」とWeil博士。あるセラピーはヨガや瞑想を通じて過去や未来ではなく「今」に意識を集中する方法を学びます。JAMA Psychiatry誌はうつ病の再発患者に抗うつ薬よりも効果があったとする研究結果を2016年に掲載しました。